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お庭に離れのドラム用防音室施工⑦-防音ドア-

お庭に離れのドラム用防音室施工⑦-防音ドア-

富士市内でお庭にドラムスタジオを作る、夢のような計画がスタートしました。
ご依頼主は、 富士市と藤沢市にてドラム教室を運営している望月ドラム教室様。

前回の記事はこちら

第7回目は防音ドアについて

前回までの記事で、壁は2層、天井1層、床1層まで完成した状態です。

防音ドアを2重にする。

遮音性能Dr45の防音ドアが1枚ですと、当たり前ですが遮音性能はDr45です。
今回の遮音計画からすると、防音ドア1枚での遮音性能では不足していますので、2重にします。
防音ドアを2重にする、言葉にするとこれだけなんですが、ここが奥が深いんです。

ちなみに使用する防音ドアは「スチール製防音ドア:ガーディアン」。前回の記事でも紹介した私の古巣の会社が、開発販売している防音ドアになります。Dr35、40、45の3グレードの防音ドアになります。詳細は↑のリンクからご覧ください。

1重では遮音性能が不足します。2重にしましょう!
ハイ、Dr45を2重にしたら45×2でDr90。なんてことにはならないんです。
ピッタリ2枚をくっつけると、Dr55くらいの遮音性能です。これが難しいんですよね。単純な足し算では性能が出せない…

2重ドアの状態での遮音性能を把握できている人は非常に少ないと思います。
Dr35が2枚だからDr70、なんて言わんばかりの設計図も見たことがあります…

ここは計算ではなく、経験則でやるしかないのかなぁと思っています。
2枚の距離を離せば離すほど音は減衰していきます。平行ではなく、向きを変えるのもいいですね。距離を離すなんてレベルじゃなく前室を作った2重構造にするといいですね。と様々なアプローチが考えられます。

それこそ、ドアとドアの間の床壁天井の縁を切って振動を伝えないように…など、書ききれないレベルの細かいところが積み重なって防音が成り立っています。

ケースバイケースで、何を優先するかを考え設計していきます。今回は敷地の都合、部屋の内寸都合がありましたので、ドア間の距離はなるべく小さく。30cm程度。ドア前の遮音性能はDr55-60程度になります。ドア・窓・換気口と開口部の防音性能が壁構造部より劣ることは念頭に置いておかなければなりません。今回は、目的が特殊な旨は最初から分かっていましたので、確認申請の段階から窓は無い建物として計画しております。※換気口については、また別途解説します。

ドア(出入口)をどのような位置に配置するか?周辺状況と使い勝手を考え、影響のより少ない場所へ配置します。

2重ドア 
2重防音ドア、こんなイメージです。

余談ですが、防音室の性能は○○です。防音構造などもしっかりやっています!でもよく見たら、ドアなどの開口部の性能が、他部の遮音性能に見合っていなかったりする設計もみたことがあります。実際、防音室が完成したものの、ドアからの音漏れが原因でドア交換の依頼を受けたケースも幾度となくあります。カタログなどの性能値は、あくまで実験棟であったりと現場とは違う状況での測定結果になります。カタログの性能値は参考値として考えておくくらいにして、状況と遮音計画に応じたドア設定が必要です。

とは言え、防音ドアは高額ですので、予算削りたくなる気持ちも非常に分かります(笑)ですので、コストを掛けないで【設置方法、配置、間取り】の観点から防音計画をする必要があります。

次回は残りの防音構造についてやっていきます。

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