目次
1.はじめに
近年、空き巣など物騒な事件が増え、「自宅の安全を守りたい」という意識が高まっています。防犯カメラやセンサーライトなど手軽に導入できる機器も増えていますが、建物そのものの造りや設備を見直すことで、さらに効果的な防犯対策が可能です。
特に注目したいのが「窓」からの侵入対策です。警視庁の調査によると、空き巣など泥棒の侵入口として最も多いのは窓であり、その割合は全体の6割以上を占めるとされています。実際には侵入未遂で終わったケースも含めると、さらに多くの窓が狙われていると推測されます。
今回は、窓の防犯リフォームを中心に、玄関や外構も含めた「リフォームでできる防犯対策」をご紹介します。将来的な安心と資産価値の向上のために、ぜひ検討してみてください。

2.玄関周りの防犯強化
玄関は外部から最初に目に付く場所であるため、防犯対策を強化しておくことが重要です。
- ドアの材質や構造の見直し
古いドアや簡単にこじ開けられそうなドアの場合、防犯性能が高いドアへの交換を検討しましょう。強度の高い金属製ドアや複合素材を使用したドアが効果的です。 - ロックシステムの強化
ディンプルキーのように複雑な構造の鍵や、鍵穴を2つ設けるツーロックを採用することで、ピッキングを試みる犯人を断念させる効果が期待できます。補助錠を追加するのも有効です。 - 照明やモニター付きインターホンの設置
センサーライトを取り付け、夜間でも玄関周りを明るく保ちましょう。不審者は人目を避けたいので、明るい場所は敬遠します。モニター付きインターホンを使えば、訪問者の顔をしっかり確認できるため安心です。
3.窓からの侵入対策が肝心
3-1.泥棒の6割以上が「窓」から侵入
警視庁のデータでも、空き巣の侵入口として最も多いのは窓であるとされています。戸締まりが甘い、もしくはガラスを破ればすぐに鍵を外せるという理由で、狙われやすいのです。さらに、一戸建ての場合は「ガラス破り」で侵入されるケースが6割以上にも上ります。
3-2.侵入を諦めさせる5分の壁
泥棒や空き巣の多くは、侵入に5分以上かかると諦めて退散するという統計があります。ところが、一般的な窓ガラスはわずか10秒程度で割ることが可能です。ガラスに小さな穴を開けるだけで、室内側の鍵を簡単に外せてしまうため、窓ガラスを強化して「5分の壁」を作ることが防犯の大きなポイントになります。
3-3.窓リフォームで強化できる対策
- 防犯ガラスへの交換
- 防犯合わせガラス
2枚のガラスの間に特殊フィルムを挟んだもの。衝撃を受けても簡単に割れにくく、割れたとしても破片が飛び散りにくい構造です。 - 防犯合わせ複層ガラス
室内側・室外側の二重構造に加えて防犯フィルムを挟み込んだタイプ。より一層割れにくく、侵入に時間がかかるため、犯行を断念させやすくなります。
- 防犯合わせガラス
- 面格子の設置
窓の外側に金属製の格子を取り付けることで、物理的に侵入しづらい家だとアピールできます。浴室やトイレなどの小窓から侵入された例もあるため、裏手の窓を含めて設置しておくと安心です。デザイン性の高い面格子も増えているので、外観を損ねず防犯性能をアップできます。 - シャッター・雨戸の後付け
窓にシャッターを取り付けるのも有効な手段です。施工が比較的簡単で、既存の窓に後付けが可能な商品も多数出ています。ルーバー(羽根)付きシャッターであれば、通気性を確保しつつ防犯性を高められる点が魅力です。 - 破れない・切れない網戸
高強度なステンレスワイヤー製の網戸なら、ナイフやハンマーでも簡単には破れません。鍵をしっかりかければ、不審者が侵入を試みても時間を稼げるため、「侵入5分以上=諦める」という統計を踏まえても高い防犯効果が期待できます。夏場に窓を開けて寝たいときやマンションのベランダにも有効です。 - 内窓の設置(2重サッシ化)
既存の窓の内側にもう一枚の窓を設けることで、二重サッシを形成できます。これにより侵入を試みる際に突破しなければならない窓が2枚になるため、防犯性が飛躍的に向上します。加えて、二重サッシは断熱性や防音性も高くなるため、冷暖房効率がアップして光熱費の節約にもつながります。
さらに、省エネリフォームとして国や自治体の補助金制度を利用できる場合もあり、比較的お得に施工できる点も見逃せません。住宅性能の向上と防犯対策が同時に叶う方法として、近年多くの方が内窓の設置を検討しています。
4.外構デザインと植栽の見直し
塀やフェンスを高くしすぎると外からの視線が遮られ、逆に泥棒が敷地内で見つかりにくくなる恐れがあります。周囲の見通しを適度に確保することは「見せる防犯」に役立ちます。
また、庭木や植栽が生い茂ると、不審者が隠れやすい環境を作ってしまいます。定期的な剪定やセンサーライトの設置で暗がりを減らし、侵入者を近隣や通行人の目に留まりやすくすることが大切です。
5.まとめ
空き巣などの侵入経路として最も多く狙われる「窓」への対策は、防犯リフォームの大きな柱です。鍵をかけるだけでは防ぎきれない「ガラス破り」は、一戸建て住宅では特に注意が必要となります。防犯ガラスへの交換や面格子、シャッター・雨戸の取り付け、破れない網戸、さらに内窓を設置して二重サッシ化するなど、窓を中心とした設備を強化するだけで、大幅に防犯性能を高めることができます。
玄関ドアやロックシステムを見直す、そして外構・植栽を整えるといった対策も合わせて行うことで、「侵入を諦めさせる住まい」へと近づけます。空き巣の多くは時間がかかると判断した時点で犯行を諦めるため、“簡単に入らせない仕組み”を構築することが最大の予防策なのです。
リフォームは費用や時間もかかりますが、防犯性能の向上は家族の安全・安心を守る上で非常に意義があります。断熱や防音などのプラス効果も得られる場合が多いため、これからリフォームを検討される方は、「防犯」の視点をぜひ加えてみてください。ワタケンと一緒に最適なプランを見つけ、ご家族と大切な財産を守る住まいを実現しましょう。
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